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奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)公開講座2010
奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)公開講座2010「人と人をつなぐ情報科学」
の計8講座を受講しました。
管理人はこの公開講座をほぼ毎年受講しています。H20年頃より無料になりましたが、
当初は有料でした。(確か6,800円だったと思う。)
この公開講座は、文字通り最近の先端科学技術の動向を知ることができ、ほとんどが
目からウロコ の内容が多いです。
奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)には、情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学
の3つの研究科があり、毎年順番に公開講座を担当しています。
どれをとっても、管理人には興味のある分野です。
【講座日程と概要】
10月30日(土)
13:15〜14:30 「The control around us 〜われらをめぐる制御〜」
情報科学研究科 准教授 平田 健太郎
制御工学は今日の私たちの社会を支えている重要なテクノロジのひとつですが、少々
取っつきにくいところがあるのも事実です。そこで本講座では、できる限り身近なものを
通して、その基本的な概念や理論の基礎について触れることを目指します。
話題とする予定のものは、紙ヒコーキ、拡声器、カヌー、メトロノーム、ドアストッパー、
自転車、大道芸、機械式時計、天体望遠鏡などです。
14:45〜16:00 「コンピュータの目があなたの運転行動に潜むリスクを見つける」
情報科学研究科 准教授 野田 賢
多くのドライバは自分の運転行動は安全だと思っています。本講座では、車速、アクセル・
ブレーキ操作、左右確認動作についての実測データと交差点進入時の左右見通しデータを用いて、
ドライバの運転行動に潜むリスクをミクロに分析し、その安全度を定量的に評価する方法を
ご説明します。京阪奈地区で行った交差点通過行動実験で多く見られた典型的な不安全運転行動を
ご覧いただき、ドライバ個人毎の診断と改善のための教育プログラムについてご紹介します。
11月6日(土)
13:15〜14:30 「社会に現れる情報理論」
情報科学研究科 教授 池田 和司
情報といえばコンピュータと思っていませんか?情報は実は確率なのです。そしてその性質を
議論する学問が情報理論です。本講座では、情報と確率がどう結びつくか、確率がどんな性質を
もっているかを基礎からやさしく解説し、実生活の中でそれをどのように利用するか、あるいは
どのように役に立っているかを、具体例を挙げながら紹介します。
14:45〜16:00 「高齢化社会における生活の質向上のためのマルチメディア計測」
情報科学研究科 准教授 浮田 宗伯
質の高い生活のためには「自立した生活のための身体能力(身体的な健康の維持・向上・回復など)」
や「対話や触れ合いからなる社会性」などが重要になります。これらの能力を、マルチメディアを
利用した計測によって支援するための研究・開発についてご紹介します。また、今日または近い未来に
来るべき新しい高齢化社会の姿についてもお話しさせていただきます。
11月20日(土)
13:15〜14:30 「コンピュータを速く正しく動作させるための技術」
情報科学研究科 准教授 井上 美智子
パソコンの心臓部であるプロセッサ。最新のプロセッサは7億個以上のトランジスタという部品で
構成されていて、出荷するにはすべてのトランジスタが正常に動作することを確認するって知っていますか?
高度情報処理社会を支える半導体製品のテスト技術の進化と直面する問題を紹介します。1970年代の
スパコンよりも何十倍も高速なパソコンがきちんと動く仕組みがわかります。
14:45〜16:00 「高齢化社会を支えるロボット技術」
情報科学研究科 教授 小笠原 司
高齢化社会において、福祉や介護の分野でロボット技術の利用が期待されています。ロボットが我々の
日常生活を支援するためには、人の動きや意図を理解する必要があります。ロボットは人の位置・姿勢、
動きなどをどのように理解し、人を支援しているのでしょう?人の計測とモデリングに関する研究成果を
紹介するとともに、社会生活の中で人を支援するためのロボットに関する研究について紹介します。
11月27日(土)
13:15〜14:30 「ユビキタスメディアと電脳コイル」
情報科学研究科 教授 千原 國宏
バーチャルは「事実上の、実質上の、実際の」という意味であり、バーチャルゴールドは紙幣や硬貨、
またクレジットカードやEdyなどの電子マネーを意味する事実上の通貨です。本講座では、バーチャル
リアリティという新しい概念によって、病院や図書館あるいは博物館などに新しい科学的ツールを提供して、
人間生活を豊かにしていく研究を紹介します。
14:45〜16:00 「環境知能で日常生活はこう変える〜ネットワークロボット時代がやってくる〜」
情報科学研究科 客員教授 萩田 紀博
この10年でパソコンや携帯電話を使って、その場に行かなくてもインターネットから買物をしたり、
知りたい情報をgetする(取る)ことができるようになりました。これからの10年で、実環境が賢い知能を
持つようになり、その場に行くとお得な情報やロボットが手助けするサービスをgetする時代がやってきます。
この環境知能とロボットの関わり方について、最新動向をわかりやすく紹介します。
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