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←PREVNEXT→【2015年7月】> 20150707/第13回「光ものづくりセミナー」を受講

  京都府中小企業技術センター主催の、第13回「光ものづくりセミナー」を受講してきました。
 テーマは<宇宙分野への光技術の応用と中小企業に期待すること>ということで、久しぶりに
 アカデミックで明るく夢のあるテーマを受講して、脳がかなり活性化されたような気がします。
 レジュメは以下をご参照ください。
  ・第13回光ものづくりセミナー(参加申込票より).pdf(116KB)

【概要報告】
 ◆「宇宙開発でいかに儲けるのか?光技術はどうこの開発を支援できるのか」
   光産業創成大学院大学 光情報・システム分野 教授 瀧口 義浩氏
    
    瀧口教授は大学の他、(株)AKシステムイニシアティブ代表取締役、浜松ホトニクス株式会社
   中央研究所主任部員兼務という3つのお顔を持ち、非常にアグレッシブに活動されています。
    今回の講演では、超小型衛星の現状紹介と中小企業でも十分に宇宙ビジネスに参加できると
   いうお話でした。10cm立方の超小型衛星なら1基1億円程度のコストで製作でき、その3倍以上で
   販売できる付加価値があるとのこと。
    衛生利用ビジネス(情報提供ビジネス)としては、気象情報(入道雲、竜巻)、農作物の収穫
   時期情報、災害情報、林業(伐採支援)、漁業への応用(赤潮発生)、地震・津波、森林火災
   などの災害情報、その他、逃走車の追跡や軍事目的まで、計り知れない潜在的利用価値がある。
    この超小型衛星は世界的な潮流であり、打ち上げ需要が増大している。JAXA 宇宙航空研究
   開発機構は、ISS補給船「こうのとり」に超小型の人工衛星を搭載してISSまで輸送し「きぼう」
   のエアロックから軌道上へ放出する受託を開始するとのこと。10cm立方の超小型衛星ならなんと
   300万円ポッキリとのこと。単独でロケットで打ち上げる場合よりはるかに安いしリスクも少ない。
    ISS補給船に搭載して運ぶ場合は、安全面で小型衛星に推進材を搭載できないので、軌道上の
   寿命は3〜5カ月であり、サイクルの短い製品となり、毎回新技術を投入していけるメリットがある。
    文部科学省や経済産業省も推進しており、超小型衛星ビジネスはますます身近になりそうです。
    
         放出イメージ(出典:JAXA)

   ・超小型衛星の放出機会提供:「きぼう」を使ってみませんか!
   ・国際宇宙ステーション「きぼう」からの超小型衛星の放出機会提供(有償の仕組み)


 ◆「天体観測に関する高精度光波計測・制御技術」
   京都大学 大学院理学研究科 特定准教授 松尾 太朗氏

    松尾准教授は、2008年4月からNASAジェット推進研究所でスペースからの宇宙生命探査計画に
   関する開発に従事。2010年4月帰国し、国立天文台で次世代の大型望遠鏡(30m望遠鏡)における
   地球類似惑星の探査を提案。2012年1月から京都大学において新技術望遠鏡プロジェクトに参加
   されています。
    今回の講演では、天体観測の最前線の事例紹介や、
   補償光学という技術で今までに観測できなかった、
   明るい星のすぐ傍らにある暗い惑星の発見が可能と
   なったこと、京大3.8m望遠鏡(分割型反射望遠鏡)
   の製作上の技術的課題などについて詳しく解説され、
   管理人には少し難しかったですが、天体望遠鏡が
   非常に身近なものとなりました。
   ・京大3.8m望遠鏡
 

 以上、両教授に深く感謝すると共に、この機会を与えてくださった京都府中小企業技術センター並びに、
 座長の京都光技術研究会 会長 山下 幹雄氏にお礼を申し上げます。

 管理人の右脳がかなり活性化されたことを、重ねてご報告させていただきます。

→ その他の「セミナー、講演会」参加記録は、 マイセレクション/「セミナー、講演会、展示会」

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