Mottai-Navi 管理人(MORIO)が意の趣くままに、個人的観点で書いています。
§「ナレッジマネジメント」で顧客満足度を向上させる
これからの時代は、品質管理や改善活動、原価低減活動だけでは生き残っていけません。
すなわち日本式TQCだけではグローバルな競争に打ち勝っていくことが難しくなっているのです。
誰でもが同じようなものを作れる時代においては、顧客満足度をいかにして獲得していくかが重要
だと考えます。
顧客ニーズの調査(市場調査)は当たり前ですが、お客様が商品を選択する時、何にお金を
支払うのかを、考えないといけません。お客様は、商品を購入した時のメリット(価値)に対して
お金を支払うのです。企業は、お客様に価値を提供してお金をいただくのです。
それでは、どのようにして他社品との差別化を行うのかを考えてみましょう。同じ機能(性能)で、
同じ価格なら、お客様との出会いの場で決まってしまいます。商品(製品)の強みをどのように見せて、
どのように伝えるのかが重要ですが、お客様のターゲットを絞り、そこにはスピードが必要です。
他社より早く出さないと負けてしまいます。
他社より早くリリースするにはどうすればよいのか。ここからがナレッジマネジメントのお話です。
各個人の持っている暗黙知を形式知に変え、個人知から組織知に変換し検索システムに登録する。
個人で持っている上手いやり方(知恵=ノウハウ)は、文書化し難いものですが、それが共有化され、
そこから新たなノウハウが発生したとき、スピードが生まれるのです。
【備考】2007年問題である、技術の継承問題についても、ナレッジマネジメントの重要な課題です。
(熟練者の暗黙知をいかにして引き出すかは、大きな課題です。)
あなた自身とあなたの提供したノウハウは、非常に高く評価されるべきです。そして、あなたもまた
他人が作ったノウハウを利用させてもらう。すなわち「Give & Take」の企業風土を作ることが、
この時代の勝ち組になるための条件だと思います。知恵(ノウハウ)を出し惜しみする人は、それ以上は
伸びない人だといわれています。逆に知恵を惜しみなく提供する人は、新しい知恵をどんどん取り込み、
新しい知恵を生み出す能力のある人だといえます。
ナレッジとは「知識」のことですが、広義には企業にとって価値のある全ての知識や情報を指します。
それをマネジメントする、すなわち上手く使えるようにすることが、ナレッジマネジメントと呼ばれる
経営手法です。簡単にいえば、個人の持つ知識や情報を組織全体で共有し、早く有効に活用することで
業績を上げようという経営手法のことです。もちろん最終目的は、顧客満足度の向上であり利益の出る
企業経営の継続であることは言うまでもありません。
【備考】小学館提供の『デジタル大辞泉』で「ナレッジマネージメント」を調べました。
「ナレッジ‐マネージメント」(knowledge management)
個人・グループが所有する知識や、企業内の各部門に蓄積された知識情報を、企業などの組織全体で
共有して活用する仕組み。または、そのような経営手法。知識管理。知識経営。KM。
【書籍紹介】
「情報を共有し、活用する技術
コンサルタントがその秘訣を明かす。(実務入門)」
これで真のナレッジマネジメントができる!
情報は第4の経営資源。
情報管理の巧拙でビジネスの成否が決定する。
チームリーダーが知っておくべき、お金をかけずに
チーム力を上げる具体的な方法を解説。
「図解 わかる!ナレッジマネジメント」
圧倒的なわかりやすさ!ナレッジマネジメントでいう
「知」とは何なのか?日米の先進企業はどう導入して
いるのか?平易な解説と図解でスラスラわかる。
[コメント]管理人が最初に読んだ本です。
ちょっと古い本ですが、ナレッジマネジメントが
理解できる超入門書です。