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HOME【環境管理テーマ】電源別発電コストとCO排出量について

 管理人(MORIO)はエコピープルです。「環境問題のうそ・ほんと」について、
いろいろ調べた結果を報告しています。
 最後にできる限り、Mottai-Navi 的結論を出すようにしています。

§電源別発電コストとCO排出量について 更新日 2012/1/7

 自国資源の少ない日本では、発電コストが安く、発電時に二酸化炭素ほ出さない原子力発電の
比率を高めようとしています。一方ドイツでは原子力発電所の段階的廃止方針を出しています。
世界的に観て、現状維持か推進派が多いようです。
詳細は、資源エネルギー庁/エネルギー白書 2011のページ をご参照ください。

 わが国の新エネルギー(地熱、風力、太陽光、バイオマス等の再生可能エネルギー)による
発電比率は、立地条件や発電コスト、安定供給などの理由で数%止まりといったところです。
備考)東日本大震災以降は、新エネルギーへのシフトを早めようとしています。これは世界的な
   流れであり、各国は国家レベルで目標値を掲げています。また定期的に見直しされ前倒し
   する傾向にあります。


1.日本での電源別発電コストとCO排出量について(目安)
  2011年3月に、経済産業省の諮問機関・総合資源エネルギー調査会が新たに電源別のコストを
 試算したので、下表を最新データに更新しました。


            表1.電源別発電コストとCO排出量の目安
電源種別発電コスト
(円/kWh)
備考CO2排出量
(g-CO2/kWh) ※1
備考
原子力5〜6 20※2
LNG火力6〜7 599LNG(複合)は474g
石油火力14〜17 738 
石炭火力5〜7 943 
水力8〜13大規模水力11中規模(1万kW)ダム水路式
太陽光37〜46 38※2
バイオマス12〜41 -(カーボンニュートラル)
地熱11〜27 13※2
風力11〜26大規模風力25※2

 ※1.電源別CO2発生量は、電力中央研究所ニュース(No.468)2010August の資料などより
    環境管理のため、電力1kW/h当たりのCO2発生量を計算する場合は電力会社毎に違います。

    抜粋)平成21年度の電気事業者ごとの排出係数.jpg(90KB)
 ※2.太陽光、地熱、風力、原子力は発電している時はCO2を出しませんが、
    その設備を建設・運用するために発生するCO2を電力量に割り振ってあります。

2.Mottai-Navi 的結論
  発電のコストの数値を、「目安」としたのは計算条件により大きく変動するからです。
 (稼働率や運転年数、管理費の範囲をどのように考えるかによって変動する。)
 現にいろんな団体が、それぞれの条件で試算するとかなりばらついています。
  発電コストでは原子力発電の成績が非常によいのですが、放射性廃棄物の貯蔵・処分費、
 廃炉コスト※3、災害による原発事故のリスクなどを考慮すると、一概にベストとはいえません。
 やはり原子力発電の比率を高めるよりは、エネルギーそのものの消費を減らし、低エネルギー
 社会の実現に向けて進むべきと考えます。
 ※3.廃炉コストについて、2007年の試算で原発1基約680億円、廃炉期間は一般的には30年

追記)やはり、新エネルギー(地熱、風力、太陽光、バイオマス等の再生可能エネルギー)による
   発電比率を早く高めてほしいと思う、今日この頃です。



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