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←PREVNEXT→【2010年2月】> 20100221/トヨタの誤算、品質神話にかげり?!

「完璧な品質」、「最強の経営」、「改善のトヨタ」というトヨタ神話がある。
超優良企業として君臨しているトヨタが、最近確かに少しおかしくなっている。
 社員は、日々、改善、改善、改善、毎日改善を積み重ねて会社全体として大きな
改善力を得る。それを実直に実行しているのがトヨタであり、我々製造業の目標
でもある。
 韓国や中国が安くて高品質な車を生産し、アメリカの車も品質が向上している
中において、やはり部品コストがかなり厳しくなっているのではと思われる。
グローバルな部品調達をちらつかせ、国内の部品メーカーに厳しいコストダウンを
要求しているのは、容易に想像がつく。また、現場には生産効率の向上を要求して
いるはずである。
 これらの厳しい状況は数年前からの傾向だが、特にハイブリッド車は部品点数が
多くコストダウンが思うように進まないあせりと、利益率の低下が今回の対応の悪さ
に現れているような気がしてならない。
 管理人はもう少しうがった見方をしている。例のリチウムイオン電池の採用延期の
問題である。日本製のコバルト酸リチウムイオン電池は過熱しやすく、電池の中に
不純物が入っていたり、事故で電池がつぶれたりすると、ショートして発火につな
がる危険性が「ゼロ」ではないことが分かっている。(2006年から2007年にかけて
ノートPCや携帯電話用のリチウムイオン電池が大量にリコールされている。)
 トヨタは、日本製コバルト酸リチウムイオン電池の技術で自動車用リチウムイオン
電池を開発し、2008年後半に発売を予定していた次世代「プリウス」に搭載しようと
計画していた。実現すれば、「プリウス」の性能はさらに向上し、他社の追随を許さ
ないクルマになるはずだった。(この誤算は意外と大きかったのでは!)
 トヨタがおかしくなったきっかけは、部品のコストダウン計画の遅れと、リチウム
電池採用延期の誤算にあるのではないでしょうか。
 社員には全く原因はないと思うが、日々の改善、コストダウン要求にも疲れが出て
いるのではと思う。このままではモチベーションが続くはずがない。やはり、全員の
給料が高すぎるのではないか?!先ずは、管理職や役員のボーナスを減らして社員を
楽にしてあげないと、現場での冷静な判断ができなくなるのではと心配する。
 トヨタはやはり我々製造業の目標であり続けてほしいし、何とか乗り切ってほしい
ものである。
注)以上は管理人の個人的な意見(感想)であり、事実関係に基づくものではありません。


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