親戚(和歌山県田辺市芳養町)で初盆供養がありました。田辺市の海岸沿いの 地区では、初盆供養で新仏の霊を精霊舟(精霊船)に乗せて夜の海から極楽浄土に 送り出す風習が残っている。 2008年頃までは、個々の家で(数mの)精霊舟を用意して、本当に海に流していた そうだが、漂着先の海を汚したり、網にかかって漁業関係者が困るなどの苦情もあり、 最近では地区共同で一隻の大きな精霊舟(6m程度)を作り海に流すようにしている。 流すといっても本当に流すことはせず、漁船で湾内を曳航してから引き上げ、近くの 空き地で燃やすようにしている。 芳養では個々に精霊舟を海に流す風習は消えたが、新たな風習として、地区の人々が 集まりみんなで花火を上げて精霊舟を見送るようになったとのことです。 新仏の霊を送り出すこのような風習は、やり方は少し変わっても人々の思いは何ら 変わっていないと思う。費用も掛かり、続けるのは大変だと思うが、できることなら 残してほしいと思った。