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「2020年に温暖化ガスを25%(90年比)削減」を撤回
政府は2012年9月14「第14回 エネルギー・環境会議」にて、「革新的エネルギー・環境戦略」を
決定した。2030年の温室効果ガス排出量について、1990年比でおおむね20%削減を目指す。2020年の
削減率は5〜9%削減(90年比)となることなどが書かれている。
政府は上記の内容を踏まえ、年末までに2013年以降の「地球温暖化対策の計画」を策定し、国民
および国際社会に対して示していくとのこと。
これで、鳩山内閣が国際公約として掲げた2020年に90年比で25%削減の目標は事実上撤回となった。
(2009年9月、鳩山内閣総理大臣がニューヨークの国連気候変動サミットにおいて、我が国の目標
として、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減することを表明している。)
実は「2020年に90年比25%減」が盛り込まれた、「地球温暖化対策基本法案」が、2010年3月12日に
閣議決定されていたが、2010年6月2日に鳩山首相が辞任(辞意表明)し、6月16日通常国会(第174回)の
閉会に伴い、時間切れで廃案となっていた。(継続審議の予定)
その後、菅内閣は2010年10月8日に、第176回臨時国会への提出のため再度閣議決定されたが、これも
12月3日審議未了のまま継続審議となっていた。その後何回も審査されていたが、結局公布されること
はなかった異例の法律である。
・第177回国会 2011年1月24日衆議院で閉会中審査
・第178回国会 2011年9月13日 衆議院で閉会中審査
・第179回国会 2011年10月20日衆議院で閉会中審査
・第180回国会 2012年1月24日 衆議院で閉会中審査
結局、2012年9月14「第14回 エネルギー・環境会議」にて、「革新的エネルギー・環境戦略」が決定
(公開)され、2020年に90年比で25%削減の目標は事実上の撤回となった。
「革新的エネルギー・環境戦略」には、「2030年代に原発稼働ゼロ」や2030年に温室効果ガス排出量を
1990年比でおおむね20%削減を目指す。2020年の削減率は5〜9%削減(90年比)などが書かれている。
詳細は、エネルギー・環境会議(第14回)配布資料「革新的エネルギー・環境戦略(案)」を見て欲しい。
P.S.
チャレンジ25キャンペーンのページはどうなるのか、しばらく様子をみてみることにしよう。