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§ヒューマンエラー(人為ミス)に対する「なぜなぜ分析」のコツ 更新日 2011/12/25
 参考文献:「なぜなぜ分析 実践編」著者:小倉 仁志(日経BP社)

 ヒューマンエラー(人為ミス)に対する「なぜなぜ分析」を実施する場合、
どうしても個人的な話(心理面)や言い訳が出てきてしまうが、これを回避する
コツのようなものをまとめました。

1.まず、作業を細かく分解する。
  作業手順を明確にしてから分析する。(できれば動作単位まで細かく分解する。)
 「管理者」「監督者」「作業者」の三者の観点で、「指示・判断・情報・伝達手段の流れ」の
  何処が問題かを考える。

2.まず問題事象について、(1)「やらなかった」のか、(2)「間違えた」のか、
  どちらなのかを見極める。

  どちらなのかによって、展開が大きく変わる。以下にその例を示す。
  問題事象:この製品は、海外へ出荷する時、製品をナイロン袋に入れてからダンボール梱包
       するが、中国へ出荷する製品が標準梱包で出荷された。
      (輸出梱包されずに国内梱包で出荷された。)

 (1)「やらなかった」の展開例
 

 (2)「間違えた」の展開例
 

 注)上記の展開例は、考えられる例をできるだけ挙げてある。実際の分析では事実に基づいて、
   不要な要因をストップし、発生原因を絞っていけばよい。

3.問題事象について、「やらなかった」のか「間違えた」のかを見極めた後、
  次のどの段階のミスなのかを掘り下げる。

 

4.個人的な話(心理面)や言い訳は基本的に避ける。「言い訳の先に改善なし!」
   「ボーっとしていたから」、「初めて見たから」、「忙しかったから」などはダメ!

5.人為ミスの矛(ほこ)先の例
   「紛らわしかったから」、「しづらかったから」、たとえば「やりづらい」、
   「見づらい」、「理解しづらい」、「判断しづらい」、「聞きづらい」
   「作業中にしょっちゅうじゃまが入るから」、「集中している時に話しかけられるから」、
   「役割分担が明確でなかったから」

6.再発防止策の方向性。
   対策はもちろん「発生防止策」に導く必要がある。「ポカよけ」、「機械チェック」、
  「間違いの見える化」などになると思うが、「作業環境の改善」の場合もある。
   とにかく、「発生防止」と「間違いに気付ける」仕組みが必要。
  注)「チェックリスト作成」や「教育する」「注意する」などでは、ヒューマンエラーの
    発生を「ゼロ」にすることはできない。



【参考資料】
 1) なぜなぜ分析のエッセンス(考え方)について 著者:管理人(MORIO)
 2)「なぜなぜ分析とは」.pdf(479KB) 著者:管理人(MORIO)
 3) なぜなぜ分析の「最低限これだけは絶対に必要なポイント!」 著者:管理人(MORIO)
 4) なぜなぜ分析シート.xls(49KB) 作者:管理人(MORIO)

【推薦書籍】
 1)「なぜなぜ分析 徹底活用術」著者:小倉 仁志(JIPMソリューション)
   「なぜなぜ分析」の入門に最適な書籍です。初級者にも分かりやすい!
 2)「なぜなぜ分析習得の7ステップ 真の原因をつかめ!」著者:小松 正(JIPMソリューション)
   「なぜなぜ分析」の中級者に最適な書籍です。入門者にキッチリ教える時などに利用できます。
 3)「なぜなぜ分析 実践編」著者:小倉 仁志(日経BP社)
   何回か実施した経験のある人が、どうも上手くいかないと思ったとき、あるいは間違った
   なぜなぜになることが多いと感じたとき、この本は良い指南書になると思います。

 上記の書籍は、ぜひ!以下のリンクから「Amazon」でご購入ください。

    

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